猫さん抜爪手術
猫さんの抜爪(ディクロー)手術をご存知でしょうか?
読み方の通り猫さんの爪を取る手術です。
賛否両論あります。
むしろ反対意見の方圧倒的で、中には虐待説など過激な発言も数多くあります。
が、もしかして猫さんの爪に関して悩まれてる方もいらっしゃるのでは・・・
猫さんの爪の役割
爪とぎをする理由
- するどい爪の維持 →表面の古い爪のさやをはがしするどい爪を出します
- マーキング →自分の縄張りを主張する時
- リラックスや気分転換 →気分を変えて気持ちを落ち着かせる
- 自己アピール →かまってほしいときに関心を引くための時
猫の爪の形成・仕組
- 猫さんの爪は紙コップを重ねたように2重構造になっています。普段(脱力状態)は足の皮膚の中に入っていますが、深址屈筋腱(しんしくっきんけん)という爪の下にある腱が、深址屈筋(しんしくっきん)という筋肉に引っ張られて、外に出てくる仕組みになっています。
- 爪の内側には血管と神経が通っていて、そこから爪が重なるように外側に向かって生えてます。その時に上にある爪が一番新しい爪になります。
- 猫さんは爪を新しくするため爪とぎをしますが、室内で過ごしている猫さん独特の行動で、爪とぎをすることで猫さんが自分で爪のケアをしているのです。
- 外猫(野良猫さん)にはあまりみられません。理由は木登りしたり外で走り回ったりしている為、自然と爪が欠けたり爪の先が丸く削られるからです。
- 爪とぎはその他に、肉球の臭線から自分の臭いをつけるマーキングの意図もあります。
- 形成上、猫さんの爪はそのままにしていると、伸びてしまい猫さん自身もケガをしたり、家を傷をつけたり人にケガをさせてしまうので、定期的に爪切りケアが必須です。
外国での抜爪手術考え方
アメリカでは多くの猫さんが一般的な手術だと言われこの手術を受けていますが、抜爪術を法律的に禁止している国が私の想像以上に沢山ありました。
日本では動物愛護的に賛成はしておらず、事情や病気等でどうしても爪を切除しなければならない場合において飼い主さんの判断で抜爪術を行うことになっているようです。
カリフォルニア州の以下の都市で抜爪手術が禁止されています。
バークレー・ビバリーヒルズ・ロサンゼルス・サンフランシスコ・サンタモニカ
国際的には、以下の国で抜爪手術が禁止されています。
イギリス・スコットランド・ウェールズ・イタリア・フランス・ドイツ・オーストリア
スイス・ノルウェー・スウェーデン・オランダ・北アイルランド・アイルランド
デンマーク・フィンランド・スロベニア・ポルトガル・ベルギー・スペイン・
ブラジル・オーストラリア・ニュージーランド
外国では伝統の家具や建物が沢山ありそれらを守るために抜爪が当たり前となってると聞きました。それぞれの国の考え方や思想によっても変わるのでしょうね。
猫さん抜爪手術方法
ギロチン型
名前が印象悪くとても嫌ですが・・・
近年この術法は少なくなってるようです。
この術法ですると言われたらやはり私も考えたと思います。
猫さんの爪の生え際を骨ごと切り落とす「骨ごと切除をする」手術内容です。かなりの激痛を伴い回復にも日数がかかるのは言うまでもありません。
レーザー型
だいたいの獣医さんではこの方法が実施されてるようです。
費用は多少割高ですがこれは獣医さんによっても違うのかなと思います。
爪の根本を切除する方法で日帰りができるほど猫さんに負担がかからなくすぐ歩けるようになります。
💕感動物語
ある猫友さんから聞いた話です。
保健所で猫さんを処分しに来た女性が泣いていたとの事。
そこのスタッフさんが話を聞いたところ、家族4人と男の子の猫さんとおじいさんと仲良く暮らしていたのですが家を新築したことでもめ事が多くなってしまったと。
理由は男の子の猫さんが新築のお家の壁紙・床で爪とぎをしてしまうと。
何度やめさせようとしても今まで自由にしてきた猫さんが聞き入れる訳もなくとうとうおじいさんの逆鱗にふれ
「捨ててこい!もう飼うな!保健所に連れていけ」と。
長年一緒に暮らしてきた家族なのに。。。
泣く泣く保健所に行ったそうです・・・
しかし、そこのスタッフさんが抜爪手術を知っていて獣医さんに電話相談して無事手術をうけたそうです。
もしスタッフさんが抜爪手術を知らなかったら大切な命をなくし、又その女性もずっと悔やまれたと思います。
今は何の問題もなくおじいさん・家族さんと仲良く暮らしてらっしゃるとのこと。
抜爪手術が虐待と言われることが殆どですがこのような感動も実は多くあるのではないかと思います。
日本ではまだ知らない方が大半ですがあえて誰にも言わず密かに抜爪手術をされてる方も私はきっと沢山いらっしゃると思います。
体験者さんの抜爪手術をして良かった点
- 同居の犬さん・猫さんや小さい子供にじゃれて傷つけることがなくなった。
- 爪がなくても猫たちは何も困らない (爪とぎの動作はします)
- あちこちで爪研ぎする猫さんにいつも怒っていたのがその必要がないのでお互いストレスフリー
- 遊んであげることも増えますます愛おしさがこみ上げてきた。
- 可哀想ではなく、爪がなくてもいたって元気でじゃれて遊んでいる。
- 好きな場所で自由にさせてあげれる。
実際に体験された方のご意見です。
抜爪を賛成できない点
- 爪研ぎはリラックス効果がある為リラックスできなくなる
- ストレスによって他の問題行動が増える(マーキングや無駄鳴き)
- 精神的に不安定
- 後遺症がでる(歩行困難・合併症になる・バランスが悪くなる)
- トイレで砂を掻いているうちに細菌が入り化膿をしたり痛みが続く
- 酷いときには歩行困難などになってしまうこともあり得る
こちらに関しては実際に体験した方のご意見ではありません。
我が家の抜爪手術体験
我が家のちび猫えもん、生後半年になったので避妊手術と同時に抜爪手術も行いました。
術法はレーザーでしたが念のため入院をしました。
短くて3日の入院と言われましたがおとなしかったので爪からの出血もなく2日で退院できました。
退院する時先生は
「まだ多少違和感があり出血の心配もあるのでゲージをよじ登ったりせずにおとなしくしてると思うので普通にしてもらったらいいです。」
との事。
ですが、帰宅したとたんゲージによじ登るは走り回る、急遽ゲージを縮小して動けないようにしました。(猫かぶってたようですw)
それ程元気で回復も早く術前と変わりありません。
ご飯もとても良く食べます(*^^*)
退院初日画像
見た目にも毛を剃ってはいますが変わりないように見えます。
10日後抜糸です。トイレを砂でなくシートでするので傷口にばい菌等が入る心配はないのですが普通の猫さんはトイレの問題が少し心配にはなりますでしょうか・・
我が家が抜爪手術をした理由
我が家には、他に2匹の猫さんとたまにシュナウザーのワンちゃんが遊びにくるのでやはり喧嘩します。
- その時どうしても猫さんは顔に手をあげるため、何回か目に当たりワンちゃんがしばらく片目になっていました。
- 小さい孫が毎日遊びに来るためのケガ防止
- 壁・柱等の爪とぎ (段ボールですべて囲んでいましたが見た目が悪かった)
- 爪切りに大人2人が押さえ込んでひっかかれながら毎回切る双方のストレス削減
壁や柱に関してはそれ程我が家は問題視していませんでしたが、わんことの激しい喧嘩や小さい孫へのひっかき傷が絶えないのと、えもんは問題なかったですが他の2匹の爪切りの大変な事にトリマーである娘がストレスといった事が一番の理由でしょうか
かかった費用
避妊手術もしてますが抜爪術費用のみ記載
抜爪術4肢 30000円
化膿止め点滴2日分 3900円
入院費2泊 4306円
プラス税 価格は病院によっても変わると思います。
まとめ
抜爪手術を行った猫さん達、我が家のちび猫えもんをみて、私は抜爪手術は決して猫さんの虐待になるとは思っていません。爪がないことで猫さん達の本来の行動が抑制されてしまうとは思いますが、ずっと私達と一緒に暮らしていく家族である以上は、避妊や去勢手術を行う事と変わりはないのではと考えています。みなさんはどう思いますか?
猫さんから直接気持ちは聞けませんが私は私の決断とちび猫えもんを信じています。
そして本日黒猫のシャルル女の子5才とベンガルのアシュラ男の子3才が手術を致しました。
先に手術をしたえもんは何の問題もなく何も変わりなく元気にしております。
(くれぐれも室内だけで行動をする猫さんのみの処置であります)
🌷最後までお読みいただきありがとうございました🌷
今日も1日ハッピーでありますように🎉